藤田麻衣子 ドロドロベスト5 「恋煩い」
シンガーソングライター藤田麻衣子さんの魅力を伝えるのが、このブログの目的の一つである。
彼女の魅力としては、、、
名古屋弁、
小柄なのに大食い、
絵が上手い、
etc...
しかしなんといっても一番の魅力は、自分が彼氏ならば裸足で逃げ出すほどのヘヴィーな詞であろう。
今回はメジャーファーストアルバム「one way」収録の、「恋煩い」を紹介してみたいと思う。
あらすじ…
いつも周りに遠慮して、本当のことが言えない主人公。
その事に「あなた」だけが気付いてくれて思いを寄せるようになるが、結局彼に対しても本当のことが伝えられない。
がんじがらめになってしまうが、突き放すこともできない。クモの巣にかかった蝶のようであろう。もがけばもがくほど思いは強くなる。
しかしおそらくは、この主人公の気持ちに男性は気づいているのではあるまいか。
罪な男である。
「雲の切れ間、消えそうな三日月。木々たちがざわざわ音を立てる」
ざわざわと音を立てる木々=主人公。
木々、と複数形なので、色んな感情の自分がいると感じている。
消えそうな三日月=あなた
と、仮定するなら
いっそのこと消えてほしいという気持ちが如実に現れている。
「どんな時もつい、いいよ、って遠慮しちゃうよくない癖。よくないだろって、気付いてくれた。」
おそらくこれは感謝の気持ちであろう。しかし、感謝の気持ちを愛情と勘違いしてしまったのではないか。
憎しみまでいかないとしても、歯がゆさを感じてしまうのは、どこかで感情の取り違えが発生したためではないか。感謝で終わっていれば、嫉妬にはならないはずだ。
しかしこの歌にも救いはある。
「来るか来ないかわからない人をどうして私は待ってしまうのだろう。」
おそらくは、気持ちを伝える為に彼を呼んだのであろう。そしてそれが彼にもなんとなく伝わっているだろうとわかっているから、来ないかもしれないという可能性に行き当たった。
報われないとしても、主人公は大切な一歩を踏み出したのだ。きっとこれからは、素直になれるはず。
つづく