Story of my life

日常に転がる疑問を掘り下げるだけ掘り下げて放置

「友だち」という居場所

 あなたには友だちはいるだろうか?私はいない。


 私は32歳なので、今まで遊んでいた友人はだいたい結婚した。子どもも生まれたら、こちらから誘うのは申し訳ないので、向こうから誘ってくるのを待っていたら、いつの間にやら疎遠になった、というオチだ。

 


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割とドライな男

 


 女性の場合は結婚して子どもが生まれてもよく遊んでいる印象があるが、男は割とドライなものだ。20代前半の時は、私の幸せの価値観は「ド昭和」だった。

 

 友だちを集めて飲み会をして騒ぎ、二次会でカラオケに行って朝まで歌い、日が昇る頃に帰る。そういった週末が多かったように思う。


 私は寂しかった。20代前半の頃はなかなか彼女ができず、趣味もなかったので休みの日はすることがなかった。

 

 一日中ネットサーフィンをしたり、あてもなく車で遠くまで行ってみたり、時間を潰すだけの日々…なので片っ端から知り合いに連絡をとって、とりあえずなんとか盛り上がろうとしたのだ。

 


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結婚ラッシュ

 


 そんなことをしている間に他の友人はどんどん結婚して、今では私だけが独身のままだ。数年前までは年に数回くらいは集まっていたけど、半年ぶりに会っても30分で話題がなくなる始末。今では連絡さえとらない。つまるところ、そこまで気が合わなかったのだろう。


 今にして思えば、無理をしていた。趣味が合うわけでもないし、お酒が好きなわけでもない。一緒にいて落ち着くわけでもない。ただ暇人同士が集まってリア充のふりをしていただけなのかもしれない。


 もし本当に気が合うなら、結婚しようが子どもが生まれようが住む場所が違おうが、なんとかして会うはずだ。車で数十分のところにいるし、連絡先もわかるのに関わらないのは、その程度の仲だったということにほかならない。


 字面だけ見ればとてつもなく暗い話と思われるかもしれないが、私は友だちがいないことに絶望しているわけではない。ただ過去を振り返り、事実を述べているだけだ。

 


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転換点

 


 友だちは確かにいない。しかし20代前半の頃から変わったことの1つは、趣味ができたことだ。趣味でギターを弾き、ミニライブなどに出て人の集まるところに行くようになった。


 すると、たくさんの仲間ができた。そしてその仲間はこれからも増えていく、そんな希望さえも抱けるようになった。そう、友だちはいなくなったが、仲間ができたのだ。


 友だちでもなく、職場の同僚でもない人と関わりを持つのは不思議な体験だ。音楽の話で盛り上がるけど、その人が何の仕事をしているのかとか、どこに住んでいるのかなども知らない。共通の趣味があるなら、ヤボな質問はする必要がないのだ。


 私は本当は1人が好きなタイプなのだろう。しかし趣味もなく恋人もいない状態なら気が合わなくても友だちにすがるしかない。


 音楽仲間とは普段から連絡を取り合ったりなどはないが、ミニライブの時などは話したりして盛り上がる。そういう場所がいくつかあるので、順番に回っていけば飽きることもない。

 


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「友だち」という居場所

 


 確かに私には友だちはいなくなったが、孤独を感じることはなくなった。好きなことで繋がれる人がいるのは精神衛生上も都合がいい。

 

 休みの日に誰かと居ることはほとんどなくなった。練習したりブログを書いたりしている。それが私には合っていると30歳を越えてようやく気付いた。


 無理に友人を作る必要はない。それは私の例を見てもらえばわかっていただけたと思う。しかし、好きなことを見つける努力は怠ってはいけない。


 もし運良く見つけることができたなら、あなたの人生は何倍にも豊かになる。