ミーハーな私がノーベル文学賞をとった人の作品を読んでみた。
カズオ・イシグロという人がノーベル文学賞を受賞した。ちょっと前に。
いい加減そろそろ村上春樹が取るかと思いきや、まさかの全く知らない人が受賞するという。
たしかこの人は純粋な日本人だが、幼い頃にイギリスに移り住んでいて、日本の記憶はほとんどない、とかなんとか。
何を持って日本人とするかはわからないが、我々としては誇らしい。
さて、ミーハーな私はつい彼の「日の名残り」という作品を買ってしまったが、
めっちゃ面白いやん…
といってもまだ半分くらいしか読んでいないが。
話としては、主人公である執事スティーブンスが主人に「お前もたまには休暇をとってこの国を見てきたらどうだ?」的なことを言われ、旅に出るという話。
といっても、まだ今のところはほとんど旅の描写はない。大部分は過去の回想録的な感じで展開されている。
私はなぜか、理由はわからないがイギリスが好きなのだ。この物語はイギリスでの物語で、イギリスでは「執事」だがそれ以外の国では「召使い」、といったイギリス特別感を全面に出している!
そう、やはりイギリスと言えば英国紳士。誇り高き国。今ではアメリカにその座を明け渡したが、かつてはイギリスが世界のリーダーだった。
そのころのプライドが捨てきれないのか、EU離脱などという戯言をいっているがどうなることやら…
話がそれた。つまりイギリス人は自分に誇りを持っている。そして少しお硬いので気の利いたジョークなどはあまりないのは残念なところ。
私としてはジョークや皮肉の利いた小説が好みなのだが、それを補って余りある臨場感のある描写は、まるで自分もこの小説の中で展開される、とある国際会議に招かれている来賓の一人になっているかのような錯覚に陥る。
つまり、やっぱりイギリスはいい。無職の私は、執事という求人がでていないか探している。