ん〜、とりあえずAIで!
とりあえずAIで!
今年の流行語大賞を狙っているのか、最近何かにつけてAIという言葉を耳にする。
例えばカメラに顔を写すだけでエフェクトが着くアプリも、「カメラにかざすだけでAIが〇〇✕✕…」などと、今までは「自動的に」とかざっくりとした説明しかついていなかったのに、何かにつけて「AI」という言葉を混ぜるようになった!
翻訳などもそうだ。かつてはただ単に「自動的に翻訳」としか説明されていなかったのに、いつの間にか「AIが翻訳」と表現されるようになった。
自動=AI
さも技術が進歩したように聞こえるが、結局のところ「自動的」というワードが「AI」に変わっただけだ。字面を見れば劇的に変わったように思える。しかし中身を見れば、極々まっとうな進歩しかしていない。
そのうちに、
自動ドアをAIドア、
全自動洗濯機をAI洗濯機、
自動改札機をAI改札機、
などと言うようになるのだろうか。
居酒屋で「とりあえず生!」みたいなノリで「とりあえずAI!」と安易に商品の頭に冠のようにぶらさげてみたはいいものの、考えてみれば前々からあったものではないか。
ブレインウォッシュ
皆がAIという言葉を使いだしたのは最近のことに思える。かつてはAI・人工知能といえば、どこか怖い響きを含んでいたように思う。それがこれだけ身近な言葉に変わったというのは技術の進歩に我々の適応力が追いついてきたのだろう。
慣れというのは恐ろしいものだ。言葉の意味そのものは変化していないのに、これだけよく耳にするようになると身近なものに思える。繰り返し耳にする事で恐怖感が麻痺してくる。(世間ではこれを洗脳と言う)
我々の価値観など、些細なことがきっかけで簡単にそれまでとは正反対に変わるのだ。