軽快なノリで気分を上げたい時に聴くアルバム Seuss「LOVE」
ごきげんよう。管理人の吉岡です。
今回はAppleMusicの今週のアーティストで紹介されていた「Seuss」というバンドを紹介しよう。
Seussとは、関西発の4人組ロックバンドである。まだあまり有名ではないからか、メンバーの年齢さえわからない。というかそもそもバンド名の読み方も不明。
聴き始めて最初の感想は、
うわっ、めっちゃフツーのブルースバンドやん、、、
である。
真新しさやひねりなど一切ない。
歌詞もすべて英語。
終始一貫して、けだるいブルースやゴキゲンなブギで構成されているアルバムなのだ。
こういったフツーのブルースを日本の音楽シーンでやる意味はあるのか?と疑問を持ってしまった。
しかし、それは私の早とちりだったのである。
このアルバムには、突出していい曲は入っていない。頭から終わりまで同じようなテンションで曲が続く。
これをしばらく聴いていると、不思議と気持ちが落ち着いてくるのだ。
そこには大人の、芯の強さが感じられる。
遊び心のある合いの手だったり、キーが高いところは無理せずヒョロヒョロした裏声で歌ったりと、気負いが全くない。
「アンタたちが騒ごうが無視しようが、俺たちは俺たちのペースでブルースを弾くだけだよ」
とでもいっているかのようだ。
我々が音楽を聴く理由は何であろう?
元気をもらいたいから?
流行っているから?
無音だと寂しいから?
中でもやはり、元気をもらえる、という理由が多いのではないか。
しかしその方法はいくつかある。
背中を押して欲しいこともあれば、引っ張って欲しいときもある。
しかし、何も言わずにただ寄り添ってくれる、そういった優しさもある。
このバンドは明らかに後者だ。
向こうから干渉はしてこないが、そっとそばにいてくれる。
ブルースといういわばとっつきづらいジャンルを、変にポップにして聴きやすくするのではなく、ありのままで奏でる彼らは、私のようなブルース好きには貴重な存在である。
ぜひ一般リスナーの方も、彼らを機にブルースを聴いてみてほしい。