ネットの弊害
インターネットの普及は、間違いなく効率化社会にとって最も重要な事柄の一つであろう。
しかしそれと同時に弊害もある。意識的に遮断しなければ、常にオンライン状態なので他のことに集中することが難しくなってしまった。
何の用もないのにスマホを触ってみたり、鳴ってもないのに自分のスマホが鳴ったような気がする錯覚に陥ったことがある人も多いのではないか。
リンダ・グラットン著の「ライフ・シフト」という本の中にもこのことが書かれていた。
未来の世界では常にオンライン状態になり、時間の細切れ化が進み、数分単位で連絡が入ってきたりして一つの物事に集中できなくなる。
しかし何にせよスキルを向上させたり得ようとするなら、まとまった時間に集中して取り組まなければならない。
これができないのはキャリアを形成する上で非常にまずい。とかなんとか。
私の住んでいる田舎でさえ電波状況はここ数年で格段によくなり、色んな所にWi-Fiも常備されるようになった。
使い手側が意識せずに勝手にバックアップをとったりアップデートしたり、格段にスマホは進歩している。
意識しなくてもいい状態に保ってくれるようになったのに、今度は意識してオフラインにしなければ気になってしょうがなくなってしまう、というもはやわけのわからない状態にまで情報化社会は進んでしまったのだ。
おそらく人間は悪くない。スマホはタバコや酒と同じ、嗜好品といってさしつかえない。
友達同士、恋人同士で一緒にいるのに喋らずにスマホをいじっている光景を見たことがある人は多いだろう。
彼ら彼女らはスマホをいじりたくていじっているのではない。スマホをいじらないと落ち着かないだけなのだ。
こんな状態では我々のスキルは上がっていかないだろう。