大食い企画はなぜ一向になくならないのか
大食いって何が面白いの?
テレビのバラエティ番組でよく見る企画がある。それは「大食い、早食い、激辛食い」企画だ。
私はこういった企画についていつも疑問に思う。一体何が面白いのか?と。
大食い企画について私が疑問に思うのは、
- あれだけ大盛りにしていると、全然美味しそうに見えない
- 勝負事なのでガッツいて食べているので、見ていて美しくない。女性のフードファイターならなおのこと見たくない。
- 世界では今なお食糧難の国もあるというのに、エコの時代にそぐわない。
などなど、とにかく全体的に見ていて気持ちのいいものではない。そう感じるのはおそらく私だけではないだろう。
それなのに、大食いは今なおコンテンツとして全く消えていない。それは一体なぜなのか。その理由を検証してみたい。
エンターテイメントの定義
大食いに関わらず、そもそもテレビにおけるエンターテイメントとはなんなのか?人はどんなものを見た時に面白いと思い、熱狂するのか。
- 勝負事で、誰かと競い合ったり、時間制限がある。勝負事であればそこにドラマを見いだせる。
- 身近に感じられるもので、共感できる。
- テレビ映えする。派手であったり、過激であったりする。
こんなところであろうか。例えば将棋などは勝負事ではあるが、エンタメにはなりえない。そもそもルールを知らない人には理解(共感)できないし、絵面も地味である。
しかし勝負事でなくても、派手でさえあればそれはエンタメになり得る。爆薬でド派手な演出をしたりすれば、テレビ越しにも凄さが伝わるからだ。
勝負事であれば、そこにドラマを見出すこともできる。例えば
A「今回は俺の勝ちだな、楽しかったぜ」
B「やっぱ強えなテメエはよ…次は負けねぇぜ」
A「フッ、返り討ちにしてやるよ」
みたいな。
つまり勝負事で、なるべくなら実力が拮抗し(実力が同じくらいでなければドラマにならない)、見た目の凄さがわかりやすければ、人は夢中になるのだ。
コスパ重視企画
VS嵐という番組がある。嵐の5人がゲストを迎え、毎回やってくるゲストと番組オリジナルのゲームで勝負するという番組だ。
みんなで対戦できて、しかも見ている方もやってみたいと思える魅力的なゲーム、それを企画するだけでも相当な手間がかかっているだろうし、セットもかなり巨大なので莫大な予算がかかっていると思われる。ジャニーズならではの資金力があってこそなのだろう。
オリジナルのゲームでなくても、プロのアスリートを呼んで技を見せてもらうといった番組もある。しかしスポーツをするには広い場所を確保しなければならないし、アスリートをブッキングするのもお金がかかるだろう。
ここで大食いに話を戻したい。大食い企画の場合、必要なものはなんだろうか?
食べるだけだからそこまで広い場所も必要ない。ルールもただ早く食べるだけだ。予算についてもとにかく大盛りにすればいいだけだから問題ないはず。
そう、つまり私が思うに、大食い企画とは、ただ単にテレビ局にとってコスパがいいから続いてるだけなのではないか。いくつか例をあげると、
- 具体的に何キロ、何人前など数値化しやすい。
- 場所も広くなくていいし、費用もかからない。
- アスリートよりフードファイターの方がギャラも安い。
- 食べているから、例えそのフードファイターが面白くない人でも進行係が喋っていれば番組が成り立つ。
- 激辛食いなら(素人であっても)リアクションが面白いのでテレビ映えもする。
などなど。
一時期、バカ殿などで食べ物を粗末にする演出があり、規制がかかったが(スタッフでおいしくいただきました)、彼らはちゃんと食べているので粗末にしているわけではないという言い訳も成り立つ。
まとめ
大食い企画はずっと前からあるが、ほとんど何も進歩してないように思える。なのに消えない、ということには何かしらの理由があるはず。
私はあまりテレビを見ないが、バラエティはたまに見る。その中でも大食い企画だけはあまり好きになれないが、なぜかそういった企画は多い。見ていて気持ちのいいものではないのになぜなくならないのかと考えてみるとこういった答えにたどり着いた。
もちろんこの答えが正しいとは限らない。何か新しい意見がある人は、ぜひコメントをお待ちしております。