24時間営業の意味
私は九州の田舎に住んでいる。本数は少ないが、毎日休まずバスや電車が行き来している。採算は取れるのだろうか?
この問題は、現在物議を醸している24時間営業のコンビニにも当てはまるのではないか。
都会の方ならまだしも、私の住んでいる町にもこれでもかというくらいコンビニが立ち並ぶ。こんなにいるのだろうか?と誰もが思っていることだろう。
しかし、あまり来ないのがわかっているのに24時間を貫き通すのには、それなりの理由があるはずだ。それはおそらく、信用ではないだろうか。
あまり利用者がいなくても、絶対にあるという安心感があるからこそ、利用者が少なくても完全にはいなくならない。
私の知り合いでお店を経営している人がいるが、その人が言った言葉を紹介したい。
「お店を開くと、全く客が来ない日が必ず来る。その時に90%以上の人が不安に押しつぶされて心が折れる。そして段々と営業時間を短くして、さらに客が離れて潰れてしまう」
つまり、客が来なくても絶対に最初に決めた営業時間を貫き通さないと、事態は悪化の一途を辿るということだ。
これがまさに田舎の電車やバス、コンビニにも当てはまる。
利用者が少なくても、決まった時間にちゃんと駅から駅へ運んでくれる。どんな時間、どんな曜日でも開いている。その事実があるからこそ、社会的信用が生まれるのだ。
つまり、効率が悪いとか儲けが少ないから必要ないという議論は、全くの的外れ。社会から信用を得るために電車やバスは走り、赤字でも郵便局は維持されなくてはならない。
ないならないでも構わないかもしれないが、あると便利。その信用こそが社会を影で支えている。