事故って死にかけた話
昔、車で事故って死にかけた事があります。
そう、あれは10年くらい前の夏のこと…
私は出張で、〇〇県の〇〇渓谷の付近を車で通っておりました。
渓谷という名の通り、そこは山奥で、道はクネクネ、しかもその日は土砂降りの雨。
さらに悪いことに、その日はあまり運転したことのない社用車での出張でした。
ようやく現地での仕事を終わらせ、雨も降っているし、帰り道を急いでいた私。
何度かその道は通ったことがあるのですが、土砂降りの雨の中を通るのは初。
一人だったので、心細さもあったのでしょう、ついスピードを上げすぎてしまいました。
そしてキツめのカーブに差し掛かった時、
やっちまいました。
スリップしたのか、何かにタイヤを持っていかれたのか定かではありませんが、
ほんの一瞬ののち、ハンドル操作が効かなくなり……
ドーーーーーーン。。。。。。。。
すいません、画像間違えました。
↑イメージです
私はモロにガードレールに突っ込んでしまいました。
(渓谷なので、ガードレールの向こうは谷底です。ぞっとしました)
気絶こそしませんでしたが、一瞬記憶がぶっ飛びました。
が、すぐに我に返りました。
そして私はパニックとなりました。
というのも、周りがぼやけて何も見えないからです。
「えっ、何で何も見えないの?」
しかしその理由がすぐにわかりました。
エアバックが作動して、運転席に煙が充満していたからです。
それに加えて。。。。。。。。。
メガネがブッ飛んでいました
(今考えると笑い話ですが、マジで「メガネメガネ…」となっていました)
なんとかメガネを見つけ出すと、またパニックになりました。
というのも、何か焦げ臭い匂いがしたからです。
私は単純に、
「やばい、この車爆発するわ」
と慌てて外に出ました。
(後にわかったことですが、焦げ臭いのはエアバックの火薬の匂いでした)
しかし外は土砂降りの雨、傘も持っていません。
やばい、びしょ濡れになる、とまた車の中に入ります。
すると焦げ臭いのでやばい、外に出なければ、とまた外に出るという意味不明な事を何回か繰り返してしまいました。
(完全にパニックになっていたので、こんなアホな事をしてしまっていたのです)
結局外に出てぼーっと雨に打たれていると、そこに救世主(メシア)が現れたのです。
大破した車のそばでぼーっとしていると、トラックの運ちゃんが停まってくれて、「大丈夫ですか?」と声をかけてくれたのです。
気が動転してたのでその時の会話はよく覚えていませんが、その運ちゃんが近くにある交番まで車で乗せていってくれたのです。
私は泣きそうになるほどの勢いでお礼をして、その運ちゃんに「電話番号を教えて下さい、後でお礼がしたいので!」といいました。
「いやいや、いいですよ~」と言われましたが、無理やり聞き出し、彼は去っていきました。
その後、おまわりさんに連れられて現場まで行きました。
(この時、人生で初めてパトカーに乗りました)
なぜかおまわりさんにこっぴどく怒られ、私が住んでいるところからだいぶ離れたところだったので、迎えが来るまで3時間ほどパトカーの中で過ごしました。
(事故った車が交通を妨げていたので、おまわりさんは雨の中、交通整理をしてくれました)
そして、私は生きて生還できたのです。
次の日、私は助けてくれた運ちゃんにお礼の電話をしました。
その電話番号の書いたメモは、お守り代わりに今も私の財布の中に入っています。
おわり