なぜ人は余計なことを言ってしまうのか? 5/10
Kにまつわるエピソード
前回の続きです
ここでKにまつわるエピソードを1つ紹介したいと思う。
以前、Kがバンドメンバーでアーティスト写真を撮ろうと言い出した。
芸能人で言うところの宣材写真のようなものである。
Kは高校生の時からバンドをやっているので、Kの中ではアーティスト写真を撮るのが普通らしいのだ。
アーティスト写真を撮ってツイッターに貼り付けたいらしい。
正直私を含め他のメンバーはそこまで乗り気ではなかったが、Kが熱心に言ってくるのでじゃあ撮ろうか、という話になった。
撮ることは決まったが、それ以降Kは何も言ってこなくなった。
あれ?もしかしてそこまで撮りたかったわけでもなかったのかな、と思っていたら、しばらく経ったのちにKがびっくりすることを言ってきた。
「まだ写真撮らないんですか?」と。
はい???どういうこと???
当たり前の話だが、撮ろうと決めただけで写真は撮れない。
いつ、どんな場所で、メンバーが映るなら誰か他の人に写真を撮ってもらうのか、三脚を用意するのか、そういうことを決めないと撮れるわけがない。
言い出したのはKであるし、他の人はノウハウがないから当然のようにKが段取りをするものだと思っていたが、何一つ具体的な話を切り出してこない。
「まだ撮らないんですか?」
「そろそろ撮ったほうがいいんじゃないですか?」
いつまで経ってもこういったことしか言わないのである。
しつこいし面倒臭いので結局私がほとんど決めて、三脚も私が用意した。
これでKが具体的なことを決められない人物だということがおわかりいただけたと思う。
つづく