ピザ唯一の弱点を克服した究極の食べ物、それがピザまん
今週のお題「ピザ」
老若男女に愛される食べ物ピザ。
今やその存在感はカレーやハンバーグ、からあげに迫らんとするほど大きくなっていると言っても決して大げさではないだろう。
ピザにはたくさんの思い入れがあるが、ここではあえて語るまい。
代わりに私がぜひとも推したいのは、ピザまんである。
えっ、と思う方もいるだろうが、私は至って真面目だ。
ピザにはたったひとつだけ弱点がある。それは食べづらさだ。
上にはたくさんのチーズやその他諸々の鮮やかなトッピングが施されている。
これほど芸術的な食べ物は他にないと言っても差し支えないだろう。
しかし悲しいかな!ピザが美しく、鮮やかになるほどに、それと反比例するかのごとく、ピザは食べづらくなる。
少しでも油断すれば、その美しい装飾が、まるで泡沫の夢のように儚く流れ去ってしまう。
時間が経てばそのなめらかなチーズは、まるでコンクリートのように固まり、我々人類に牙をむく、というか牙を折ろうとする。
そのピザ、いやピッツァ唯一の、しかし愛すべき弱点を克服した最強の食べ物、それこそがピザまんである。
そう、具材を柔らかな生地で包み込み、よほど悪意を持ってこぼそうとしない限り、我々はピザまんの美味しさをすべて受け止めることができるのだ。
多少時間がたっても記事が具材を包み込んでいるので、固くなったチーズの逆襲を受けることもない。まさに究極の食べ物。
ピッツァ・マルゲリータの由来となった、19世紀イタリアの王妃・マルゲリータのもとにピザまんがあったなら、きっと戦争の一つや2つは勃発することはなかっただろう。
戦争を止めることができなかったとしても、凍えるような寒さの中を塹壕のなかで待機している兵士たちに、ささやかな温もりを施すことはできたはずだ。
そんな歴史に思いを馳せると胸が苦しくなる。
しかしピザまんが生まれたからこそ、我々の世代は世界大戦を回避できたとも言える。
どこの誰が生み出したのかはわからないが、この場を借りて言わせてもらう。
ありがとう。
こちらもおすすめ!