人がボケるメカニズムを解明してみた
私の祖父母は認知症になってしまった。いわゆるボケである。
しかし悲しくはない。
というのも、そんな生活してたらボケるわな、という感じがしていたからである。
祖父の方は仕事を退職してからは、一日中テレビを見たり、そのへんを散歩するような生活をしていた。
特に生きがいもなかったように思う。今では祖母以外の人は誰も覚えていない。
祖父の中には自分と祖母の二人しか存在しない。極めてシンプルな世界で生きている。
祖母の方は癇癪持ちの祖父に振り回される人生だったようだ。
そしておそらく生来の性格で、細かいことが気になりすぎる質で、それゆえに人に言いたいことを言えない性格だった。
そんな生活を何十年も続けていたらどうなるか?精神的に壊れてしまう。
私が思うに、祖母がボケてしまったのは自己防衛だったのではないか。
ボケて何もわからなくなってしまわないと、精神が持たなかったのだろう。
そして今、父の方も結構やばい感じがするのだ。
というのも、人は年をとると耳が悪くなる。
認知症が社会問題になったのはこれが原因ではないかとさえ思う。
耳が悪くなると、当然のことながら会話が成り立たなくなる。
喋っている方は伝わらないからイライラして強めの口調になるし、聞いている方は聞こえないからイライラする。
そしてお互い煩わしくなるから話さなくなる。これは絶対に脳に悪い。
年をとって新しい刺激がなくなる、耳が悪くなる、会話が減る、なおさら頭を使わなくなる、この悪循環が認知症を加速させるのではないか。
女性は知り合いと何時間でも喋っているが、男の方は意味のない会話はしないから、孤独になってしまう。
もちろん女性だって耳は悪くなるだろうが、女性の方が声が高いので聞きやすく、まだ会話が成り立ちやすい。
男性の方が孤独になりやすいというのは、私も男として納得だ。
私も必要のない会話や意味のない会話はしない主義だ。
今ではほとんど友人もいない。
もちろんそれだけではつらいので、趣味をしたりして仲間はいくらかいる。
頭の体操のためには会話が一番いいと思うが、できないならできないでいいと個人的には思っている。
それならその代わりに、何か頭の使うことをやればいい。
間違ってもパチンコやスマホのゲームなどはしてはいけない。
認知症は他人事と思っているあなた!実はあなたのすぐそばまで来ているかもしれませんよ。。。