Story of my life

日常に転がる疑問を掘り下げるだけ掘り下げて放置

TPP

 2018年12月30日にTPPが発効された。これに参加する国同士で輸出する時にかかる「関税」を撤廃、もしくは引き下げることにより、域内の貿易を活性化するのが狙いだ。


 関税というのは、外国の製品を輸入する時にかかる税金だ。なぜそんなものがあるのかというと、自国の製品を守るためだ。外国のものより自国のものを優先するのは当たり前のことだろう。

 


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 経済が発展している最中ならわさわざ外国に活路を求める必要はないが、日本のようにもう社会が成熟してしまった国では外国に進出しなければ、これ以上の発展は望めない。TPPで日本の新たな産業が生まれることを望む。


 本当はアメリカも参加していたのだが、去年脱退した。日本はドルに対して円安に誘導しているので、アメリカに対して有利だから、トランプ大統領としては面白くないのだろう。来年の貿易会談でまた無茶な要求を突きつけてくるのは避けられまい。

 


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 アメリカが抜けてはいるが、残りの11カ国の総人口は5億人、世界のGDPの十数パーセントを網羅している。この地域の経済が発展すれば、さらに多くの国が参加するようになるだろう。アメリカがいないので日本のリーダーシップが試されるところだ。


 実際に我々の生活に関わるのは、イオングループがすでにオーストラリア産の肉を値下げしている。これは大変結構なことだが、日本の食料自給率がなお下がる危険性もある。日本人は外国の安い肉を食べて、日本の質の良い肉を外国へ輸出するという意味のわからない状況になるかもしれない。

 


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 それぞれの国が得意な分野の商品を関税に邪魔されることなく輸出できるのだ。世界経済の発展に寄与する素晴らしいパートナーシップといえるだろう。そのうちアメリカを追い抜こうとしている中国に対する対抗措置としての側面もある。やつらに主導権を握らせることほど恐ろしいことはあるまい。


 皆で喜びを分かち合えるくらいのお金があれば余計な争いもなくなるはずだが、そう簡単な話にならないのが商売であり、政治なのだ。


 アメリカと中国が足を引っ張りあっている間に、新しい貿易の基盤を作れるかどうかがこれからの日本の競争力を左右する。TPPに期待しよう!