私にだけ何も言わなかった先生
今週のお題「試験の思い出」
高校生の頃、漢字検定2級を受けたことがある。
割と漢字を覚えるのは好きだったかもしれない。
小学生の頃、1問1点の100問漢字テストというものを先生が作ってやっていた。
母の助けもあって、毎回90点台後半を取れていた。
結局一度も100点を取れなかったのは残念だったが。
話を元に戻そう。
そんな感じである程度漢字検定の勉強をして、試験当日。
できたような気もするけど、できなかったような気もする。
そんな中途半端な出来だった。
そして合否発表の日。
今考えるといいのか?と思うが、先生が答案を生徒に返す際、「おめでとう」とか「残念だったな」とか声をかけて結果を返していた。
つまり、誰が受かって誰が落ちたのか全て丸わかりの状態だったのだ(笑)
そんなこんなで私の番になった。
落ちてたら恥ずかしいなと思いつつ取りに行くと、なぜか先生は私の時だけ何も言わなかった。
ただ、なんとなく気まずそうな顔をしていた。
他のみんなには受かっているのかどうか言っていたのに、私の時だけ何も言わなかった。
どういうことだろうと思って結果を見ると、納得してしまった。
なんと私の答案には、「合格まであと1点」と書かれていた!
私は漢字検定2級を、あと1点で逃してしまったのだ。
どうりで先生も何も言わなかったはずだ。
その事に心の折れた私は、二回目を受けることはなかった。
おしまい